大量の図面を電子化する場合は、単純に「何枚スキャンするか」だけでなく、原稿の仕分け・前処理・スキャン・ファイル名設定・検品・納品までをどう進めるかが重要です。
当社のスキャンサービスでは、大量スキャン、A0・A1・A2などの大判図面、製本図面、長尺図面、非破壊スキャン、データベース構築、出張スキャンなどに対応しています。料金も数量に応じてお見積りが可能、現行料金表ではA4~3A0まで1枚~、10,000枚~の数量区分が設定されています。
また、過去の官公庁案件では、A2観音製本20冊・A1トレシングペーパー図面約700枚をPDF・600dpiで電子化し、約3週間で完了した事例があります。これはあくまで一案件の実績であり、物量や仕様、原稿状態によって期間は変わります。

1.図面の種類・状態を確認する
大量の図面では、すべての原稿が同じ状態とは限りません。
例えば、
| 原稿の状態 | 確認したいポイント |
| 平置きの図面 | サイズ・枚数 |
| 丸まった図面 | 展開・整理の必要性 |
| 折りたたみ図面 | 折り目や傷み |
| 製本図面 | 非破壊スキャンの可否 |
| 青焼き | 劣化・退色の状態 |
| マイラー | 素材・透明度 |
| 長尺図面 | 対応可能なスキャナ |
| 古い図面 | 紙の状態・破損 |
特に製本された図面を大量に電子化する場合は、原稿を分解するのか、製本されたまま非破壊スキャンするのかを事前に決めておく必要があります。
当社ではA1判の製本図面を壊さずに電子化する非破壊スキャンや、A0判の大判図面、A0を超える長尺図面にも対応しています。
2.電子化後の利用方法から仕様を決める
大量の図面だからといって、すべてを同じ仕様でスキャンすればよいとは限りません。
例えば、
保存・閲覧が目的
PDFを中心にした電子化が考えられます。
高品質な画像保存が目的
TIFFなどの画像形式を選択する方法があります。
図面内の文字を検索したい
OCRを追加する方法があります。
図面を編集・加工したい
CAD化やラスベク変換などを検討します。
また、解像度についても、単純に高ければよいわけではありません。
用途に対して必要な解像度・カラー・ファイル形式を決めることで、データ容量や作業費用を抑えられる場合があります。
3.ファイル名や管理番号も事前に決める
大量の図面では、スキャン後のデータ管理が非常に重要です。
例えば、
図面番号
→ 図面名称
→ 建物・設備名
→ 作成年月日
→ 改訂番号
など、業務で必要となる情報をあらかじめ決めておきます。
ファイル名が、
「scan001.pdf」
「scan002.pdf」
「scan003.pdf」
という状態では、後から目的の図面を探すのが大変です。
大量の図面を電子化する場合は、スキャン作業と同時にファイル名や属性情報を整理することも検討しましょう。
必要に応じて、データベースを構築して検索・閲覧できるようにする方法もあります。
大量の図面電子化にかかる期間は?
電子化の期間は、図面の枚数だけで決まるわけではありません。
主な影響要因は、
- 図面の枚数
- サイズ
- カラー・モノクロ
- 解像度
- 製本の有無
- 原稿の状態
- 前処理の量
- ファイル名入力
- OCRの有無
- データベース構築
- 検品方法
- 希望納期
などです。
そのため、数千枚だから何日、何万枚だから何週間というように、一律には決められません。
例えばエビスでは、過去の官公庁案件として、A2観音製本20冊・A1トレシンクペーパー約700枚を600dpi・PDFで電子化し、約3週間で完了した事例があります。
ただし、この期間は一つの事例であり、実際の納期は物量や原稿状態、仕様によって変わります。
大量の図面電子化にかかる費用は?
費用も、単純な「1枚いくら」だけでは判断できません。
主な費用項目には、
- スキャン費用
- 原稿整理・前処理
- 製本図面のスキャン
- 画像処理
- OCR
- ファイル名入力
- データベース構築
- CAD化・ラスベク変換
- 媒体への書き込み
- 納品
- 出張作業
などがあります。
当社の現行料金表では、スキャン料金は数量に応じたお見積りが可能であり、A4~3A0までのサイズの原稿について「~999枚」「1,000枚~」「10,000枚~」という区分が設定されています。大量になるほど安価になるため、物量をまとめて見積もりすることが重要です。
例えば、A1図面を50枚電子化する場合と、A1図面を5,000枚電子化する場合では、同じ仕様でも考え方が変わります。
大量案件では、枚数だけでなく、作業全体の費用を確認しましょう。
関連情報:文書・図面の電子化にかかる費用は?料金を左右するポイントとコストダウン方法
社内で電子化するか、業者に依頼するか
大量の図面を電子化するとき、大きな選択肢になるのが「内製」と「外注」です。
| 比較項目 | 社内で対応 | 業者へ依頼 |
| スキャナ | 機材が必要 | 専用設備を利用 |
| 作業人員 | 社内スタッフが必要 | 専門スタッフ |
| 通常業務への影響 | 大きくなりやすい | 抑えやすい |
| 大判図面 | 機材によって制限 | 大判対応設備を利用可能 |
| 製本図面 | 対応が難しい場合がある | 非破壊スキャンなどを相談可能 |
| 大量処理 | 人員・期間が課題 | 物量に応じて相談可能 |
| データ整理 | 社内で実施 | まとめて委託できる場合がある |
大量の図面では、スキャン作業だけでなく、原稿を準備する時間や電子化後のデータ整理にも人手が必要です。
そのため、社内の担当者が通常業務を止めて電子化作業を行うことまで含めて比較することが重要です。
関連情報:大量の文書・資料を電子化する方法|内製と外注の違い、コスト・品質・納期を比較
大量の図面を業者に依頼するときの選び方
業者を選ぶときは、価格だけで比較しないことが大切です。
大判図面に対応できるか
A0・A1・A2など、対象となるサイズに対応しているか確認します。
製本図面を扱えるか
原稿を分解せずに電子化したい場合は、非破壊スキャンに対応しているか確認します。
大量処理の実績があるか
数千枚、数万枚などの大量案件では、実際に大量処理を行った経験がある業者のほうが相談しやすくなります。
データ整理まで対応できるか
ファイル名、管理番号、OCR、データベースなど、スキャン後の工程まで相談できるか確認します。
セキュリティ対策があるか
図面や資料には、個人情報や機密情報が含まれる場合があります。
持ち出しが難しい図面については、出張スキャンに対応している業者を検討する方法もあります。
エビスでは、原稿を持ち出せない場合や大量の原稿を現地で処理したい場合に、機材とスタッフを現地へ持ち込む出張スキャンにも対応しています。
関連情報:電子化業者の選び方|料金・品質・セキュリティで比較するポイント
すべての図面を一度に電子化する必要はない
大量の図面を前にすると、「全部まとめて電子化しなければ」と考えてしまいがちです。
しかし、予算や納期によっては、優先順位をつけて段階的に進める方法もあります。
例えば、
第1段階:現在よく使う図面
↓
第2段階:保存期間が長い図面
↓
第3段階:倉庫などに保管している過去図面
というように分ける方法です。
また、建物や設備ごと、保管場所ごと、図面の種類ごとに分けて進めることもできます。
大量の図面を一括して電子化することが難しい場合は、「どこから電子化するか」を業者と相談することも一つの方法です。
大量の図面電子化を業者へ相談するときに伝えること
見積もりを依頼するときは、次の情報をまとめておくとスムーズです。
- 図面のおおよその枚数
- A0・A1・A2などのサイズ
- 製本図面の冊数
- 青焼き・マイラーなどの原稿種類
- 原稿の保管場所
- 原稿を持ち出せるか
- 希望するファイル形式
- 希望解像度
- カラー・モノクロ
- OCRの必要性
- ファイル名・管理番号の有無
- 希望納期
- 納品方法
すべて分からなくても問題ありません。
「倉庫にA1図面が約20箱ある」など、分かる範囲で伝えて、現物確認や相談につなげる方法もあります。
関連情報:文書を電子化する時の注意点と事前準備|失敗しないためのポイント
エビスの大量スキャン・図面電子化
エビスでは、A0・A1・A2などの大判図面をはじめ、長尺図面、マイラー、製本図面、青焼きなど、さまざまな図面の電子化に対応しています。
また、
- 大量スキャン
- 製本図面の非破壊スキャン
- OCR
- ファイル名入力
- データベース構築
- 出張スキャン
- 画像編集
- PDF・TIFFなどのデータ化
など、スキャン前後の工程も含めて相談できます。
大量の図面を扱う企業や官公庁では、電子化作業そのものだけでなく、原稿整理からスキャン、データ整理、納品までをまとめて外部へ委託することで、社内担当者の負担を抑える方法もあります。
エビスでは、これまで官公庁や大規模な工場などの図面電子化にも対応しており、大量案件についても物量や仕様に応じて相談できます。
「何万枚あるか分からない」
「倉庫に大量の図面がある」
「社内だけでは電子化できない」
「短期間で電子化したい」
といった場合も、まずは現在の保管状況や図面の種類をお聞かせください。
まとめ
大量の図面を電子化するときは、単純にスキャン枚数だけを考えるのではなく、
- 電子化する図面の量を把握する
- サイズ・原稿状態を確認する
- 用途に合わせて電子化仕様を決める
- ファイル名や管理方法を決める
- 期間と費用を見積もる
- 大量処理に対応できる業者を選ぶ
- スキャンからデータ整理・納品までの工程を確認する
という順番で進めるとスムーズです。
特に大量案件では、スキャン料金だけでなく、原稿整理・人件費・データ整理・保管場所・納期まで含めた全体のコストで考えることが重要です。
「大量の図面をどう整理して電子化すればよいか分からない」という段階でも、まずは物量や原稿の状態を業者に相談してみるとよいでしょう。
