印刷用紙の選び方|コート紙・マット紙・上質紙の違い

印刷物を作るとき、「コート紙とマット紙は何が違う?」「上質紙はどんな印刷物に向いている?」と、用紙選びで迷うことがあります。

印刷用紙は、紙の種類によって光沢感・発色・手触り・書き込みやすさなどが異なります。

同じデザインでも用紙を変えることで印刷物の印象は大きく変わるため、用途や仕上がりのイメージに合わせて選ぶことが大切です。

ここでは、代表的なコート紙・マット紙・上質紙の違いと、それぞれに適した印刷物について解説します。

コート紙・マット紙・上質紙の違い

まず、3種類の特徴を簡単に比較してみましょう。

用紙特徴向いている印刷物
コート紙光沢があり、写真やカラーの発色が良いチラシ・パンフレット・ポスター
マットコート紙光沢を抑えた上品な仕上がりパンフレット・会社案内・冊子表紙
上質紙光沢がなく、文字が読みやすい冊子本文・報告書・書類

「写真をきれいに見せたい」のか、「文字を読みやすくしたい」のかによって、適した用紙は変わります。

コート紙|写真やカラーをきれいに見せたい

コート紙は、表面にコーティングが施されており、ツルツルとした光沢感がある用紙です。

インクの発色が良く、写真やカラー画像を鮮やかに見せやすいことが特徴です。

そのため、

  • チラシ
  • フライヤー
  • パンフレット
  • ポスター
  • 商品カタログ
  • 写真を多く使用する冊子

などに向いています。

特に写真を大きく掲載する印刷物では、コート紙を選ぶことで画像をきれいに見せやすくなります。

コート紙が向いているケース

「写真やカラーを目立たせたい」

「鮮やかな印刷物にしたい」

という場合は、コート紙が候補になります。

一方、光沢があるため、照明などが反射して文字が読みにくく感じられる場合があります。

マット紙|落ち着いた高級感を出したい

マット紙は、一般的にはマットコート紙を指し、コート紙のような強い光沢を抑えた用紙です。

表面の反射が少ないため、落ち着いた印象に仕上がります。

例えば、

  • 会社案内
  • パンフレット
  • 商品カタログ
  • 高級感を出したいチラシ
  • 冊子の表紙

などに使用されています。

コート紙ほど光沢はありませんが、上質紙よりも滑らかで、カラー印刷にも適しています。

マット紙が向いているケース

「写真も使いたいけれど、光沢は抑えたい」

「落ち着いた、高級感のある印刷物にしたい」

という場合に向いています。

また、コート紙よりも光の反射や指紋が目立ちにくいという特徴もあります。

上質紙|文字を読みやすくしたい

上質紙は、表面にコーティングが施されていない、一般的な印刷用紙です。

光沢が少なく、自然な紙らしい質感があります。

特に文字を中心とした印刷物に使いやすく、

  • 冊子の本文
  • 報告書
  • 社内資料
  • マニュアル
  • 論文
  • 書籍
  • アンケート

などに向いています。

また、紙に文字を書き込む用途にも適しています。

上質紙が向いているケース

「文字を読むことが中心」

「印刷後に書き込みたい」

「光沢のない自然な紙の質感にしたい」

という場合は、上質紙が候補になります。

3種類の違いを「見た目」で考える

用紙選びで迷ったら、次のように考えると分かりやすくなります。

写真を鮮やかに見せたい

→ コート紙

カラー印刷と落ち着いた質感を両立したい

→ マットコート紙

文字を中心に読みやすくしたい

→ 上質紙

ただし、印刷物によっては「本文は上質紙、表紙はマット紙」のように、複数の用紙を使い分けることもできます。

用紙は「厚さ」も重要

用紙を選ぶときは、紙の種類だけでなく厚さも確認しましょう。

当社では一般的な印刷用紙の厚さとして70kg、90kg、110kg、135kgなどを案内しています。連量は原紙1,000枚分の重量を表すもので、同じ種類の紙では数字が大きくなるほど厚くなるのが一般的です。

例えば、

  • 本文 → 薄めの用紙
  • 一般的なチラシ → 標準的な厚さ
  • パンフレット表紙 → 少し厚め
  • 名刺・カード → 厚め

というように、用途に合わせて厚さを選びます。

ただし、同じ連量でも用紙の種類によって実際の厚みが異なる場合があるため、数字だけでなく実物を確認することも大切です。

色上質紙|色で印象を変えたいときに

白い紙だけでなく、色の付いた用紙を使う方法もあります。

色上質紙は、上質紙に色を付けた用紙で、表紙や中扉、チケットなどに使用されます。薄口から最厚口まで厚さの種類もあります。

例えば、

  • 冊子の表紙
  • 中扉
  • 案内状
  • チケット
  • 文集
  • 社内資料の区切り

などに使うことで、印刷物の中にアクセントを付けられます。

同じデザインでも紙の色を変えるだけで印象が変わるため、色を活かした印刷物を作りたい場合に便利な用紙です。

レザック66|表紙に高級感を出したいときに

冊子や記念誌などの表紙には、レザック66もよく使われます。

レザック66は、皮革のような凹凸のある模様が特徴の特殊紙です。

厚みがあり、耐久性にも優れているため、

  • 冊子の表紙
  • プログラム
  • 記念誌
  • 報告書
  • 文集
  • 高級感を出したい冊子

などに向いています。

また、色の種類も多いため、年度や用途によって色を変えるといった使い方もできます。

実物の色や質感は「用紙見本」で確認

印刷用紙は、画面上で見るだけでは実際の質感や色を正確に判断するのが難しいものです。

特に、

  • 紙の手触り
  • 光沢感
  • 厚さ
  • 色上質紙の色
  • レザック66の凹凸
  • 印刷したときの発色

などは、実物を見るとイメージしやすくなります。

エビスでは、印刷物をご依頼のお客様向けに、実際の印刷用紙をまとめた用紙見本帳を無料で配布しています。コート紙や上質紙だけでなく、表紙などに使用される色上質紙やレザック66についても、サイト上で色見本を確認できます。

関連情報:印刷の仕上がりは「紙選び」で決まる。無料の用紙見本帳を進呈しています!

「この色で表紙を作りたい」「もう少し厚い紙にしたい」といった場合は、実物を確認しながら選ぶと安心です。

印刷物ごとの用紙の選び方

用途から考えると、次のように選ぶことができます。

印刷物用紙の候補
チラシ・フライヤーコート紙・マット紙
写真中心のパンフレットコート紙
会社案内マット紙・コート紙
商品カタログコート紙・マット紙
冊子本文上質紙
報告書・マニュアル上質紙
冊子の表紙マット紙・色上質紙・レザック66
記念誌・プログラムマット紙・レザック66
中扉・区切りページ色上質紙

もちろん、これはあくまで目安です。

部数、印刷方法、ページ数、加工方法などによっても適した用紙は変わります。

用紙選びで迷ったら「完成した印刷物」をイメージする

用紙を選ぶときは、「この紙が一番良い」と考えるよりも、完成した印刷物をどのように見せたいかから考えることがおすすめです。

例えば、

鮮やか・写真重視
→ コート紙

落ち着き・高級感
→ マット紙

読みやすさ・書き込みやすさ
→ 上質紙

色を使ったアクセント
→ 色上質紙

高級感のある表紙
→ レザック66

というように、目的から候補を絞り込めます。

エビスでは用途に合わせた用紙選びをご提案します

エビスでは、チラシ・パンフレット・カタログ・冊子・報告書など、さまざまな印刷物に対応しています。

印刷方法についても、少部数のオンデマンド印刷から大部数のオフセット印刷まで対応しており、印刷物の内容や部数、予算などに合わせてご相談いただけます。

「コート紙とマット紙のどちらが合うか分からない」

「表紙を少し高級にしたい」

「色上質紙やレザック66を使ってみたい」

といった場合も、用紙見本を確認しながら仕様を検討できます。

まとめ

印刷用紙は、種類によって見た目や手触り、印刷物の印象が変わります。

代表的な用紙の特徴をまとめると、

  • コート紙 → 写真やカラーを鮮やかに見せたい
  • マット紙 → 光沢を抑えて落ち着いた印象にしたい
  • 上質紙 → 文字を読みやすく、書き込みもしやすくしたい
  • 色上質紙 → 色を活かして印刷物にアクセントを付けたい
  • レザック66 → 凹凸のある高級感のある表紙にしたい

となります。

ただし、用紙の種類だけでなく、厚さ・印刷方法・加工・部数などを含めて考えることが大切です。

用紙選びで迷ったときは、画面上のイメージだけで決めず、実際の用紙見本を手に取って確認することをおすすめします。